「子ども向けインタフェース」を考える上で必要なこと
いつもご覧いただき、ありがとうございます♪
最新ニュースをお届けします。
先月の連載に引き続き、子どもネタでお送りしたいと思います。
2013年12月4日〜12月6日に高知県で開催された『WISS2013』という「インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ」に子連れで参加してきました。
このような学会に子ども連れで参加する人は珍しいので、学生さんからは、「早期教育の観点からお子さん連れで来られているんですか?」と聞かれましたが、いえいえ、そんな前向きな理由ではなく……。わが家は夫婦共に同じ分野の研究者なので、2泊3日の泊まり込みワークショップに参加しようとすると、
【1】夫婦のうちどちらかが参加をあきらめる
【2】実家に預かってもらう
【3】子連れで参加する
などの選択肢の中で、その時に最適なものを選んでいます。というわけで、今回は4歳と2歳の息子2人を連れて、高知県高知市まで行ってきました。
周りの研究者の方々のご理解があって子連れ学会参加は成り立っているわけですが、2歳児はともかく、4歳児の兄の方は、ずいぶんと登壇発表やデモ発表などを楽しめるようになってきました。
また、時に年齢層の違うユーザーとして、研究者にフィードバックを返したりもしていました(信憑性や信頼できるかどうかは別として 笑)。
そこで今回の記事は、WISSで発表された最新研究のレポートを兼ねて、《子どもを対象としたようなインタラクティブシステムを考える上で大事なこと》という目線からお伝えしたいと思います。
■4歳でも電子回路が作れた、インクジェット印刷による電子回路配線技術
ACM Ubicomp 2013 という国際学会で、ベストペーパーを受賞された研究の招待デモもありました。東京大学の川原圭博准教授は、家庭用のインクジェットプリンタを用いて電子回路素子を印刷する技術を考案されました。
導電性のインクを使い、電子回路を手書きで書くこともでき、これにLEDと電池をつければ実際に動く電子回路のできあがり。
わが家の長男が初めて設計した電子回路が右の写真です。
近年、急速に3Dプリント技術に代表されるラピッドプロトタイピングが普及してきていますが、電子回路素子印刷の技術の普及で、エンジニアや研究者が迅速にさまざまな回路を試すことができるようになりました。
ほか、子どもや一般の人でも、手軽にメッセージカードなどに電子回路を埋め込むこともできるようになっています。
実際に川原先生の名刺には回路が印刷されていましたし、WISSの最優秀論文賞をはじめとする各賞の受賞者に送られる賞状も、導電性インクを充填したインクジェットプリンタで賞状を印刷することで、LEDが発光するという斬新なものでした。
■仮想力覚提示デバイス体験では大人との違いも
登壇発表で発表された、東京大学暦本純一教授の「Traxion:仮想力覚提示デバイス」は、人間の振動刺激とその知覚の非線形な関係を利用して、振動波形を制御することで、装置を持つ人に押したり引いたりといった「力」を感じさせる小型のアクチュエータです。
登壇発表後に発表者との質疑のために設けられたオフィスアワーの時間になると、体験したい人々が続々と集まり、次々に体験。デバイスを軽く片手でつまみ、暦本先生が「Traxion」に力の働く方向を制御すると、そちらへの力を感じて思わず「おぉ!」と歓声を上げながら体験していました。わたしもそんな1人。
そこへやってきた4歳の長男にも持たせてみることになり、周りではどんな反応をするか期待していたのですが、息子は何も反応せず。「どっちかに動かない?」と聞くと、「ただ、ブルブルするだけ」との答え。
何度やってもどうも分からないようで、もしかしたらこんなところに「子どもと大人の触覚の科学的な違い」があって、実は解明すると面白いことが分かるのかも(!?)と考えました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131216-00010000-etype-sci
※この記事の著作権は配信元に帰属します。
ダイエット宅配栄養食の美健倶楽部
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2013年12月4日〜12月6日に高知県で開催された『WISS2013』という「インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ」に子連れで参加してきました。
このような学会に子ども連れで参加する人は珍しいので、学生さんからは、「早期教育の観点からお子さん連れで来られているんですか?」と聞かれましたが、いえいえ、そんな前向きな理由ではなく……。わが家は夫婦共に同じ分野の研究者なので、2泊3日の泊まり込みワークショップに参加しようとすると、
【1】夫婦のうちどちらかが参加をあきらめる
【2】実家に預かってもらう
【3】子連れで参加する
などの選択肢の中で、その時に最適なものを選んでいます。というわけで、今回は4歳と2歳の息子2人を連れて、高知県高知市まで行ってきました。
周りの研究者の方々のご理解があって子連れ学会参加は成り立っているわけですが、2歳児はともかく、4歳児の兄の方は、ずいぶんと登壇発表やデモ発表などを楽しめるようになってきました。
また、時に年齢層の違うユーザーとして、研究者にフィードバックを返したりもしていました(信憑性や信頼できるかどうかは別として 笑)。
そこで今回の記事は、WISSで発表された最新研究のレポートを兼ねて、《子どもを対象としたようなインタラクティブシステムを考える上で大事なこと》という目線からお伝えしたいと思います。
■4歳でも電子回路が作れた、インクジェット印刷による電子回路配線技術
ACM Ubicomp 2013 という国際学会で、ベストペーパーを受賞された研究の招待デモもありました。東京大学の川原圭博准教授は、家庭用のインクジェットプリンタを用いて電子回路素子を印刷する技術を考案されました。
導電性のインクを使い、電子回路を手書きで書くこともでき、これにLEDと電池をつければ実際に動く電子回路のできあがり。
わが家の長男が初めて設計した電子回路が右の写真です。
近年、急速に3Dプリント技術に代表されるラピッドプロトタイピングが普及してきていますが、電子回路素子印刷の技術の普及で、エンジニアや研究者が迅速にさまざまな回路を試すことができるようになりました。
ほか、子どもや一般の人でも、手軽にメッセージカードなどに電子回路を埋め込むこともできるようになっています。
実際に川原先生の名刺には回路が印刷されていましたし、WISSの最優秀論文賞をはじめとする各賞の受賞者に送られる賞状も、導電性インクを充填したインクジェットプリンタで賞状を印刷することで、LEDが発光するという斬新なものでした。
■仮想力覚提示デバイス体験では大人との違いも
登壇発表で発表された、東京大学暦本純一教授の「Traxion:仮想力覚提示デバイス」は、人間の振動刺激とその知覚の非線形な関係を利用して、振動波形を制御することで、装置を持つ人に押したり引いたりといった「力」を感じさせる小型のアクチュエータです。
登壇発表後に発表者との質疑のために設けられたオフィスアワーの時間になると、体験したい人々が続々と集まり、次々に体験。デバイスを軽く片手でつまみ、暦本先生が「Traxion」に力の働く方向を制御すると、そちらへの力を感じて思わず「おぉ!」と歓声を上げながら体験していました。わたしもそんな1人。
そこへやってきた4歳の長男にも持たせてみることになり、周りではどんな反応をするか期待していたのですが、息子は何も反応せず。「どっちかに動かない?」と聞くと、「ただ、ブルブルするだけ」との答え。
何度やってもどうも分からないようで、もしかしたらこんなところに「子どもと大人の触覚の科学的な違い」があって、実は解明すると面白いことが分かるのかも(!?)と考えました。
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