ウエアラブルの伝道師、塚本昌さん 関数電卓から人工知能に興味
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【新・関西笑談】塚本昌彦さん・神戸大大学院教授
−−そもそも、コンピューターに興味を持ったきっかけは何ですか
塚本 中学、高校の頃、絵を描いたり、ギターを弾いたりといろいろなことに興味を持ったんですが、その1つが数学で使う「関数電卓」。関数をプログラムして計算していくと、ゲームのように見えるんです。それにのめり込んで、ゴルフゲームやモグラたたきゲームを作ってみんなに見せて自慢したりしていました。コンピューターを持ち歩いて利用することに、夢とロマン、ポテンシャルを感じたのが、この頃でした。
−−その興味が後に「モバイル」研究へとつながる
塚本 京大大学院でデータベースや人工知能の研究に携わり、それが面白くて、シャープに入社しました。ちょうどインターネットが立ち上がった時期で、ネットや赤外線といった通信の標準化の研究をしました。通信というのはモバイルの決め手で、コンピューターの使い勝手を広げる重要な要素。通信をやっていたからこそ、今の研究があるという感じがします。
−−6年後、シャープを退社し、大学講師に転身した
塚本 シャープにいた昭和の終わりから平成の初めごろは、任天堂のゲームボーイ、アップルのニュートンなど小型携帯情報端末が現れ始めた時代でした。でも当時、シャープは液晶へ舵切りをした。その余波もあって、モバイルを使って「あんなことしたい、こんなことしたい」という私は、社内に居心地の悪さを感じていました。そのタイミングに大阪大学に呼んで頂いて。「思う存分モバイルの変なもの作るぞ!」という思いで大学へ行きました。
−−そこで思う存分、研究を
塚本 自由にさせてもらいましたね。生活の中にコンピューターをもっと取り入れていったらいろいろなことができるだろうと。通信を広げてアプリケーションとかデータベースとか、操作方法とか。モバイルのポテンシャルの研究を始めました。
−−そしてウエアラブルにたどりつく
塚本 平成8〜10年ごろ、モバイル関連であちこちで講演していたのですが、その中で「体に装着してもっと面白い使い方ができる。モバイルの次はウエアラブルだ!」という話はしていたんです。13年からはヘッドマウントディスプレイも付けました。でも、そんな時代はなかなか来なかった。
−−なぜでしょう
塚本 私の予言が早すぎたというわけではなくて、失われた15年の経済低迷が原因だと思います。日本には20年以上前、もっとアクティブな企業、もっと変な物を作る企業がいっぱいあった。それなのに、ここ15年、日本企業は新しいものを作らなくなったと思うんです。
−−ウエアラブル製品もアメリカ企業が多い
塚本 みんながもっと前向きに失敗を恐れず色んなチャレンジをしていれば、十分日本から「グーグル・グラス」のような商品は出てきていたと思うんです。だけど、社内の雰囲気とか、国内の経済状況とかが良くなくて、ネガティブスパイラルに陥っていて。何かをやろうとしても、つぶす勢いの方が強かったんですよ。
−−すごく残念ですね
塚本 だけどここ数カ月、「アベノミクス」のおかげで、いろいろな企業が前向きになっているように感じます。
−−日本企業からもヒット商品が出るでしょうか
塚本 グーグルが眼鏡、アップルが腕時計でくるなら、日本企業はもっと違うところで勝負できるはずです。指輪やペンダント、ベルト、靴。センサーをいっぱい付ければ付けるほどいろいろな情報が取れる。日本企業はそもそも、そういった小型のデバイスを高精度に作る技術が高いんですから、日本からもきっと出てくると思いますよ。チャレンジの数だけ成功はあります。(聞き手 有年由貴子)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130710-00000147-san-soci
※この記事の著作権は配信元に帰属します。
焼きショウロンポウの店【王府井】
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【新・関西笑談】塚本昌彦さん・神戸大大学院教授
−−そもそも、コンピューターに興味を持ったきっかけは何ですか
塚本 中学、高校の頃、絵を描いたり、ギターを弾いたりといろいろなことに興味を持ったんですが、その1つが数学で使う「関数電卓」。関数をプログラムして計算していくと、ゲームのように見えるんです。それにのめり込んで、ゴルフゲームやモグラたたきゲームを作ってみんなに見せて自慢したりしていました。コンピューターを持ち歩いて利用することに、夢とロマン、ポテンシャルを感じたのが、この頃でした。
−−その興味が後に「モバイル」研究へとつながる
塚本 京大大学院でデータベースや人工知能の研究に携わり、それが面白くて、シャープに入社しました。ちょうどインターネットが立ち上がった時期で、ネットや赤外線といった通信の標準化の研究をしました。通信というのはモバイルの決め手で、コンピューターの使い勝手を広げる重要な要素。通信をやっていたからこそ、今の研究があるという感じがします。
−−6年後、シャープを退社し、大学講師に転身した
塚本 シャープにいた昭和の終わりから平成の初めごろは、任天堂のゲームボーイ、アップルのニュートンなど小型携帯情報端末が現れ始めた時代でした。でも当時、シャープは液晶へ舵切りをした。その余波もあって、モバイルを使って「あんなことしたい、こんなことしたい」という私は、社内に居心地の悪さを感じていました。そのタイミングに大阪大学に呼んで頂いて。「思う存分モバイルの変なもの作るぞ!」という思いで大学へ行きました。
−−そこで思う存分、研究を
塚本 自由にさせてもらいましたね。生活の中にコンピューターをもっと取り入れていったらいろいろなことができるだろうと。通信を広げてアプリケーションとかデータベースとか、操作方法とか。モバイルのポテンシャルの研究を始めました。
−−そしてウエアラブルにたどりつく
塚本 平成8〜10年ごろ、モバイル関連であちこちで講演していたのですが、その中で「体に装着してもっと面白い使い方ができる。モバイルの次はウエアラブルだ!」という話はしていたんです。13年からはヘッドマウントディスプレイも付けました。でも、そんな時代はなかなか来なかった。
−−なぜでしょう
塚本 私の予言が早すぎたというわけではなくて、失われた15年の経済低迷が原因だと思います。日本には20年以上前、もっとアクティブな企業、もっと変な物を作る企業がいっぱいあった。それなのに、ここ15年、日本企業は新しいものを作らなくなったと思うんです。
−−ウエアラブル製品もアメリカ企業が多い
塚本 みんながもっと前向きに失敗を恐れず色んなチャレンジをしていれば、十分日本から「グーグル・グラス」のような商品は出てきていたと思うんです。だけど、社内の雰囲気とか、国内の経済状況とかが良くなくて、ネガティブスパイラルに陥っていて。何かをやろうとしても、つぶす勢いの方が強かったんですよ。
−−すごく残念ですね
塚本 だけどここ数カ月、「アベノミクス」のおかげで、いろいろな企業が前向きになっているように感じます。
−−日本企業からもヒット商品が出るでしょうか
塚本 グーグルが眼鏡、アップルが腕時計でくるなら、日本企業はもっと違うところで勝負できるはずです。指輪やペンダント、ベルト、靴。センサーをいっぱい付ければ付けるほどいろいろな情報が取れる。日本企業はそもそも、そういった小型のデバイスを高精度に作る技術が高いんですから、日本からもきっと出てくると思いますよ。チャレンジの数だけ成功はあります。(聞き手 有年由貴子)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130710-00000147-san-soci
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