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「第3回将棋電王戦」閉幕、プロ棋士1勝4敗 - 約1カ月の激戦をプロ棋士と開発者が振り返る

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●MVPに輝いたのは、習甦の開発者・竹内章氏
5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「第3回将棋電王戦」がプロ棋士1勝4敗という結果で12日に幕を閉じ、最終戦・第5局の終局後に東京・千駄ヶ谷の将棋会館にて全体記者会見が行われた。



会見には、日本将棋連盟会長・谷川浩司九段、「第3回将棋電王戦」主催のドワンゴ・川上量生会長に加え、対局を終えた5名のプロ棋士と、5名のコンピュータ将棋開発者が出席。プロ棋士側にとって今年は、昨年の「第2回将棋電王戦」1勝3敗1分の成績を下回る結果となってしまったが、3月15日〜4月13日まで約1カ月にわたった激闘を振り返るとともに、それぞれの想いや今後の展望について語っていった。

なお、会見の前には「第3回将棋電王戦」のMVPも発表。プロ棋士側から豊島将之七段、ソフト側から習甦の開発者・竹内章氏がニコニコ生放送の視聴者からの投票で選出され、この二人の決戦投票で竹内氏がMVPに輝いた。スポンサーの日産自動車より『日産 エルグランド』が贈呈され、竹内氏は「豊島先生かと思っていたのでびっくりです。どうもありがとうございました」と言葉少なに語りながらも、笑顔を見せていた。

○第1局・菅井竜也五段 対 習甦

習甦開発者・竹内章氏:先ほどのMVPの受賞でまだびっくりしているところがあります。MVP、将棋の内容はもちろんですが、対局していただいた菅井先生から、練習対局で色々な手を指して「本当に楽しかった、また自分も強くなれた」と言ってくれたことがそれ以上にうれしかった。その後の公式戦でもしっかりと結果をだされており、本当に自分のことのように喜んでおりました。コンピュータは決して人間を打ちのめすものではなく、人間を手助けするものです。今後、コンピュータを通じて将棋の新境地が再発見されたり、将棋のレベルがどんどんあがっていくことになれば、いち将棋ファンとして、開発者のひとりとして大変うれしく思っています。この一カ月間、毎回のように控室にお邪魔し、さまざまな方と知り合い、交流させていただき、本当に充実した一カ月でした。本当にありがとうございました。

菅井竜也五段:習甦との将棋は本当に力負けという風に感じました。ただ、普段から習甦と一生懸命に研究していたのですが、その中で自分の成長を知ることができたので、その点は本当によかったです。自分はもうちょっと成長する可能性があると思っていますから、習甦と一緒に強くなっていけたらいいなと思っています。

●磯崎氏「どうやったら互角になるのかと色々考えさせられた電王戦」
○第2局・佐藤紳哉六段 対 やねうら王

やねうら王開発者・磯崎元洋氏:今回の5戦が終わり、人間側から見たら1勝4敗という形で、勝率で言うと2割になっていますが、じゃあコンピュータ将棋って強いのか? と言われると、強い部分がありながら下手をするとアマチュア初段、それ以下の部分もあり、そういう二面性があると思っています。将棋というのは結局、比較的終盤で勝負がつきやすくて、最後にミスを出した側が負けてしまうという要素があります。結果として勝率は差が開きましたが、ソフト側もアマチュア初段ぐらいしかない弱い側面をレベルアップしていかないと、人間側に突かれ続けると感じた一局でした。

将棋のハンディキャップには、駒落ちという形が伝統的にありますが、コンピュータ側が安定して8割の勝率のあげられるのであれば、おそらくは香落ちくらいの手合で互角ぐらいになるかと思います。ただ、現在のプロの公式戦は平手の対局しかありませんから、香落ちの定石などがあまり開拓されていない。本気でプロの方々が香落ちを研究されたら、ハンデ以上にもっと勝ってしまうのかなと思う部分があります。ですから、プロが本気で研究された香落ちの将棋を、私としてはすごく見てみたい想いもあります。

戦前には、そういう香落ちの対局がよくあったようですが、現在は平手しかないという状況です。ハンディキャップの付け方ですが、将棋の駒落ちというのは、伝統的に二枚落ち、四枚落ちなどがありますが、木村義雄十四世名人が『将棋大観』という駒落ちの定石書を踏襲し、それに習っているという状況です。つまり、あまりルールとしての駒落ちはバリエーションがなく、決められていない。チェスには、面白い駒落ちがありまして、後手一手待ちというハンデのルールがあり、先手だけ最初に一手指すことができます。将棋でも最初に二手指せるなど(ハンデのルールがあれば)どんな指し手がベストか——中段より前に駒が進むといきなり角が成って王が取れてしまうので、中段よりは前にいけないなどのルールを設ける。そして、三手待ちとか四手待ちとか、後手が待ってから一手指すというようなルールでハンディキャップをつけられるのなら、どういう将棋になるのかなと。おそらく香落ちよりは小さいハンデになるかもしれない。色々なハンデを考えて、どうやったら互角になるのかと色々考えさせられた電王戦でした。森下先生が言うように、盤駒を使うなどすれば、人間はもっとパワーアップすると思いますし、そうして互角の戦いをずっと見ていきたいと思いました。

佐藤紳哉六段:まず最初にお詫びをさせてください。第1局の終了後に流れたPVでの、私の言葉、また、その後の記者会見での発言など、大変聞き苦しい部分があったと思います。大変、申し訳ございませんでした。将棋の感想ですが、ソフト相手には、終盤で競り合っては勝てないとか、時間がなくなっては勝てないという風に言われていましたが、競り合っても、終盤勝負でも、時間がなくても勝てる——そういう部分を見せたいなと思っていました。実際は、終盤で間違えてしまい残念な気持ちです。ソフトとの練習を通して、自分が思ってもいないような手を指してくる、そういう場面にたくさん遭遇し、将棋の奥深さを感じることができました。結果は出ませんでしたが、電王戦を通して本当に楽しくいい時間を過ごせたと思っています。

●森下九段「将棋は99手うまい手をやっても一手ミスがあるとすべてパーというゲーム」
○第3局・豊島将之七段 対 YSS

YSS開発者・山下宏氏:今回、負けはしましたが、大阪のあべのハルカスという舞台で、電王手くんを前に豊島さんと指せたことは、私のコンピュータ将棋をつくってきた歴史の中でも、大きな記憶に残るできごとでした。そして、YSSとの練習で豊島さんの将棋が良い方向に向かわれたという話をお聞きしました。今後、豊島さんが活躍をされれば自慢になりますので、近い将来タイトルなどをとっていただければと思います。

豊島将之七段:第3局の記者会見が終わった後、山下さんとお話させていただいて、すごくいい方だなと思いました。自分がYSSとたくさん指したことによって、これから活躍できたらいいなと思っています。もともと自分が強くなれたらという思いから(電王戦への)出場を決めたましたが、今、もっと強くなりたいという気持ちがさらにでてきて、これからもがんばりたいと思っています。

○第4局・森下卓九段 対 ツツカナ

ツツカナ開発者・一丸貴則氏:前回の第2回電王戦にも出場しましたが、今年また熱い対局を見せていただいて、今すごくモチベーションがあがっています。というわけで、明日は日曜日なので休むんですけど、月曜日からはさらなる精進をしていきたいと思っています。ありがとうございました。

森下卓九段:私も久しぶりに刺激のある将棋を指すことができまして、ここしばらくは、解説する側でやっておりましたが、久しぶりに解説される側にまわるというのはこんなにも気持ちのいいものか、ということが正直ありました。ツツカナは非常に強いですし、私も第4局では力いっぱい戦いましたが、どうしても最後でミスがでてしまい悔やまれる部分があります。先ほども磯崎さんが言っておりましたが、私も以前から(同じようなことを)思っておりました。現行の人間対人間のルールをそのまま人間対コンピュータで適応していますが、将棋は99手うまい手をやっても一手ミスがあるとすべてパーというゲームなんですね。ですから、今回プロが技術的に負けていると——前回も負けたので、そう思われても仕方ないのですが、技術的に負けていると思われるのは非常に悔しいと思っています。

自分なりに考えたのですが、持ち時間3時間で、秒読みは1手15分、プロ側が盤駒を使っていいというルールでやりましたら、おそらく最強ソフト5台と対局しても私の5戦全勝ほぼ間違いないと思っております(笑)。もしそうではないと思う方がいましたら、一回やらせてもらえたら、それを証明してみせようと思っております(会場拍手)。これは私に限らず、ある一定水準以上のプロ棋士でしたら、(その条件だと)まず間違えるということがありませんので、例えば事前にソフトの貸出を受けて、ツツカナさんはこうやる、Ponanzaさんはこうやるとか、そういうものは全く一切不要です。そのレベルのプロを負かすとなると、プログラムや評価関数ではなくて、定石そのものを覆すといったレベルにならない限りは、おそらく負けないのではないかと。論より証拠で、いつでも言われればやろうと思っておりますので、ひとつスポンサーの皆さまよろしくお願いいたします。

●谷川会長「今後の電王戦に関してはまったく未定」
○第5局・屋敷伸之九段 対 Ponanza

Ponanza開発者・下山晃氏:私自身は将棋をほとんど指せないので、今回検討室にお邪魔して、色々な方の話を聞いたり、会場へ行けなかった時も動画で解説を聞いたりして、色々とためになりました。コンピュータ側が勝った対局も、負けた対局も、色々コンピュータ側にはまだまだ課題があるなという感じを受けておりますので、また、これからもプログラムを強くしていけたらいいなと思っています。

Ponanza開発者・山本一成氏:下山の話の続きになってしまいますが、今日の第5局は、途中は金銀の駒得をPonanza側はしていたけれども、プロ棋士の見解ではほぼ互角。その後、すべてのコンピュータ将棋側の評価値が下がってきたという話を聞き、まだまだ正しく局面を認識する能力が高くないということを、まざまざと見せつけられました。今後、どうやって修正すればいいのかわからないんですけども、改善点はまだまだいっぱいあります。人間にできることはいつかコンピュータにできると私は思っているので、そういうこともちゃんと表現できるような、評価関数なり、何らかのフレームワークができればと思いました。

屋敷伸之九段:個人的には、非常に熱戦でしたので、最後競り負けてしまったのは残念でしたが、しっかり自分なりに準備できましたし、いい将棋が指せたと思っておりますので満足しています。ただ団体戦としましては、棋士側が1勝4敗と完敗でありました。先ほど森下九段がおっしゃっていましたが、盤駒を使ってどうなるか——また、今後電王戦が第4回、それ以降も続くとしましたら、関係者の皆さまに色々と考えていただきまして、どういうルールがいいのか……非常に難しいと思いますが、また続けて欲しいと思います。団体戦の大将という位置づけでしたが、そういった意味では棋士側の完敗は残念でした。今後のプロ棋士側の課題が残った形になりますね。

谷川浩司九段:第2回とレギュレーションを変更したわけですが、この1年間でコンピュータがさらに強くなったというのが実感であります。特に第1局の菅井五段は、将棋連盟としても自信を持って送り出した期待の若手なんですけれども、習甦の指し回しが本当に見事でありました。ですから、今日のMVPが習甦の竹内さんに決まったことは、第三回の五番勝負の流れを決めたという意味でも、MVPにふさわしい活躍だったと思っております。昨年に続き今年も負け越しという結果に終わりまして、厳しい現実を受け止めなければいけません。

川上量生氏:電王戦に関わるすべての皆さま、本当にありがとうございました。今回数字の上では1勝4敗という結果になりましたけれども、実際の勝負の内容は、そういった数字からはわからない熱があり、非常に中身の濃い素晴らしいものになったと思っています。そして、人間とコンピュータの戦いをどうとらえていけばいいのかということに関しては、森下九段の方からもご指摘がありましたが、人間と人間のルールを適用すること自体がおかしいのではないか、ということも私どもは色々と考えておりました。ルールとして今回は変更できませんでしたが、我々なりに考えた結果、対局者を電王手くんにしてみようかと。そういうことでロボットをデンソーさんにご協賛いただいたような次第です。今後は電王戦が続くかどうかはわかりませんけども、それについては色々なやり方を試していきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

また、谷川会長は今後の電王戦について「今後のことに関してはまったく未定であります」と話し、「今回、特に今日は、60万人以上の方が視聴されたということで注目されておりますし、ファンの方もひょっとすると次回も待望しておられるかもしれません。しかし、去年今年の結果を受け、来年も開催されるのであれば、相当な覚悟をもって臨まなければいけないと思っております」と具体的には言及せず。また、タイトルホルダーの出場については「タイトルは将棋連盟のものではないと思っておりますので、これはまったく別だと考えております」と語っている。

なお、川上会長によれば、次回の電王戦については未定であるものの、去年開催した「将棋電王トーナメント」は予定どおり開催されるという。

(古川純基)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140413-00000014-mycomj-ent
※この記事の著作権は配信元に帰属します。














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